結合

前回で、原子はなぜ結合するのか。は、わかりましたね!
今回は、どうやって結合しているのか? です!!

 

原子が結合する方法は3種類あります。
それが【イオン結合】【金属結合】【共有結合】です。

 

 

イオン結合

イオン結合は、電子を捨てたい原子と、欲しい原子の結合です。

 

金属結合

金属結合は、電子を捨ててたい原子同士の結合です。
捨てたい原子同士なので、電子を ”押し付け合う” イメージですね。

共有結合

香り成分をつくる芳香分子は、共有結合がメインとなります。

共有結合は、電子が欲しい原子同士の結合です。
結合するときに、欲しい数の電子分の「手」伸ばして “取り合う” イメージです。

そして結合のときに何本の手が出ているかで、結合の名前が変わります。

単結合

塩素(Cl)の原子番号は「17」です。
なので、電子の数は17個。
K殻に2個。L殻に8個。M殻7個あります。

塩素同士の結合は、電子が1個足りず、2個を取り合っています。
原子から手が1本ずつ出ていますね。
これが、単結合です。

 

二重結合

酸素(O)の原子番号は「8」です。
なので、電子の数は8個。
K殻に2個。L殻に6個あります。

酸素同士の結合は、電子が2個足りず、4個を取り合っています。
手が2本ずつ出ているのが、二重結合です。

 

三重結合

窒素(N)の原子番号は「7」です。
なので、電子の数は7個。
K殻に2個。L殻に5個あります。

窒素同士の結合は、電子が3個足りず、6個を取り合っています。
手が3本ずつ出ているのが、三重結合です。

 

 

Q

では、芳香成分のメインである水素・炭素・酸素
それぞれの電子の数、電子がどの位置に何個あるのか、手の本数を考えてみましょう!!






A

正解できましたか??

水素・炭素・酸素の手の本数は、暗記しておくのもいいですね😊

なぜ原子は集まるの??

身の回りにある物質は、すべて原子が集まってできたものでしたね!
なぜ原子は集まっているんでしょう??

 

原子は、”安定したい!” と思っています。
なので原子はいくつも集まって、分子になるんですね!

 

+の電気を帯びている陽子。ーの電気を帯びている電子。
陽子と陽子、電子と電子が隣り合うと、反発しあってしまいます。

陽子同士の反発は、中性子が接着剤の役割をしてくれていました。

電子の場合は、居場所を変えることで、反発しないようにしています。
その居場所の名前が「殻」です。

それぞれの殻は、定員数が決まっています。
K殻とL殻は、満員になってから、次の殻に移動します。

ナトリウムの電子の数は「11個」です。
電子は、K殻に2個(満員)、L殻に8個(満員)、M殻に1個です。
電子同士の反発を起こさないように、殻の場所を変えています。

塩素の電子の数は「17個」です。
なので、K殻に2個(満員)、L殻に8個(満員)、M殻に7個の電子があります。

 

ナトリウムと塩素の電子をずっと見てると、ムズムズしてきませんか?
ナトリウムは1個だけ飛び出ちゃってるし、塩素は1個足りてないし。
電子が1個出ていったり、1個入ってくれたら、キレイに収まるのにな〜

って思いましたか???

 

電子がキレイに収まっている状態を「安定している」と表現します。
原子は、この安定を求めて、原子同士でくっついて(結合して)分子になるんですね。

ナトリウムは1個減ってキレイになった状態を【Na+】と表現します。
そして【Na+】は陽イオンです。

塩素は1個増えてキレイになった状態を【Clと表現します。
【Cl】は陰イオンです。

電子がいる一番外側の殻を「最外殻電子」と言います。
この最外殻電子がどの殻なのか。そして、後何個でキレイになるのか。
それは周期表を見ればわかります。

 

原子はなぜくっつく(結合する)のか。は
なんとなくわかりましたか??

 

次は、原子同士で結合する方法についてです!!

つづく

 

分子 / 原子 / 元素

前回の有機化合物や無機化合物、
全ての物質は、何からできているのでしょうか??

 

水や食べ物、木、紙、プラスチック、そして人間などの生物など
私たちの身のまわりにある物質をミクロで見てみると
どんな物質も 小さい粒々 が集まってできています。

この粒々が 分子
分子の原料が 原子
そして、この原子の種類が 元素 です。

 

原子

自然界を構成している原子は約100種類あります。
原子は 陽子中性子電子 の3種類の粒でできています。

原子の中心には、陽子と中性子でできた 原子核 があり、原子核の周りを電子がグルグルまわっています。

 

 

原子核の中にある陽子は、プラスの電気を帯びています。
そのため、陽子同士が隣り合うと反発してしまいます。磁石と同じですね!
中性子は陽子をくっつける接着剤のような存在です。なので、中性子は陽子よりも多くついてることもあります。
陽子と電子は、プラス・マイナスで引き合わさっているので、同じ数になります。

原子の特徴を決めるのは 陽子 です。
なので、陽子の数が「原子番号」になります。

 

元素周期表

「水兵リーベ僕の船 七曲がるシップスクラークか…」
この語呂合わせ、懐かしいですよね⛴
これは、陽子の数の順に並べている表だったんですね〜

 

精油の化学だと、水素(H)・炭素(C)・酸素(O) の3つがほとんどなので、必ず覚えましょう!!

 

元素と原子

分子の原料が原子原子の種類が元素
何が違うの??と質問をいただくことがあります。

例えば「水」
水は、水素(H)2つと、酸素(O)1つでできていて、[ H₂O ]と表すことができます。

ここから、水は2種類の元素、3つの原子からできている。と表現できます。

 

質量

原子の重さも、その原子の特徴を決めるとても重要なポイントです。

  質量(g) 質量比
陽子 1.673×10-24
中性子 1.673×10-24
電子 9.109×10-28    1/1840 

電子の質量は陽子・中性子に比べて、微小です。
なので原子の重さ(質量)を考えるとき、電子は無視してOK✨
そして、中性子が多めについた場合もありますが、計算では、平均の質量数(原子量)を使います!!

ここまでの まとめ

分子 = 原子 + 原子 …
原子 = 原子核 (陽子+中性子) + 電子

原子核 陽子 :原子の特徴を決める粒
        陽子の数=原子番号
        (➕)の電気を帯びている
    中性子:電気を帯びていない

電子
:(➖)の電気を帯びている
    陽子と同じ数存在している

陽子の数 = 電子の数

陽子 + 中性子の数 = 質量数

 

原子 表示方法

原子の表示方法にもルールがあります。
・質量数は元素記号の左上
・陽子の数(原子記号)は元素記号の左下

 

Q

では、次の表記は何の元素で、陽子・中性子・電子の数はわかりますか??

 










 

A:炭素 / 陽子 6個 / 電子 6個 / 中性子 6個

「陽子=原子番号」でしたね!なので、陽子は6個です。
そして、「陽子の数=電子の数」なので、電子も6個。
「質量数=陽子の数+中性子の数」なので、12−6=6で中性子も6個です。

 

 

身の回りにある物質は、すべて原子が集まってできたものでしたね!
では、なぜ原子は集まっているんでしょう??

つづく